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新007は黒人女性!「○○をすれば売れる」という最近の映画の風潮!

皆さんは、映画好きですか?

私は人並みに映画が好きで、どちらかというと洋画派。邦画はほとんど見ません。

さて、そんな洋画というか、ハリウッド業界で最近見られる、ある動きに気づいていますでしょうか?

と、その前にタイトルにもあるのですが、新007のキャストが黒人女性に決まったというニュースはご存知でしょうか!?

新007が黒人で、しかも女性!というニュースは大変話題になりました。

 

これまでの007といえば・・・

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Unsplashより

話題になった理由は、やはりこれまで歴代の007は白人男性が演じてきたという伝統があったからでしょう。

参考までにこれまでの007は…

初代 ショーン・コネリー
2代目 ジョージ・レーゼンビー
3代目 ロジャー・ムーア
4代目 ティモシー・ダルトン
5代目 ピアース・ブロスナン
6代目 ダニエル・クレイグ

どれも屈強な白人男性ばかり。

しかし世間でもなんで黒人女性なんだ!という意見も少なからずあるものの、斬新な配役、革新的といった好意的な意見のほうが目立ちます。

あ、前もって言いますがこの記事には、人種や性別に対して偏った主張をする目的は一切ありませんので、最初にご承知おきください。

もちろん私自身もこのニュースを見て好印象を受けました。

ちなみに言うとこの新007ですが、あくまで007のコードネームを作中で受け継ぐ役を黒人女性であるラシャーナ・リンチが演じるということであり、ジェームズ・ボンド、つまり主役を演じるのは依然ダニエル・クレイグです。

実をいうと時期ジェームズ・ボンド(主人公)は黒人俳優が演じるという噂もありましたが、どうなるんでしょう。

さて、そんな新007のニュースを見て「面白そう」と感じたと同時にある感情も芽生えたのです。

 

最近のハリウッド映画に見るある動向…

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Unsplashより

どうしても感じてしまうのが最近の映画って、

黒人や女性を使うと話題になる商法が横行してないか?

ということです。

まあ、これだけだと少し言葉足らずなのですが、つまり

  • 原作では男性のキャラクターを女性が演じる、
  • 原作では白人のキャラクターを黒人やアジア人などが演じる

ということです。

繰り返しになりますが、私自身はこういった配役について全くもって異論はありません。

原作の性別や人種がなんだ!その俳優が適役だったら使うべきだ!というのが私の考えです。
※この記事では読みやすさを優先して男優・女優を併せて「俳優」という言葉で表現しています

例えば、オーディションに様々な役者が参加して、演技もイメージもピカイチなんだけど、「肌の色が違うしなー」という理由で他の役者が選ばれたら、ちょっと残念だよね?と私は思うわけです。

ところが、なんだか最近はそんな人の気持ちを逆手に取って意外性、話題性だけで選んでない?

と思ってしまうのです。それぐらい最近のハリウッド作品にはそういうのが多い。

 

あのリトルマーメイドが!

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Unsplashより

記憶に新しいのがリトルマーメイド。言わずと知れたディズニーアニメの金字塔ですが、主人公のアリエルは、赤毛の白人女性という見た目です。

それが今度、実写化されるのですが、抜擢されたのがこれまた黒人女性歌手のハリー・ベイリー(さすがに男性とはいかなかった)

 
 
 
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左側がアリエルを演じる予定のハリー・ベイリー

 

しつこいようですが、私自身この配役になんの不満もありません。リトルマーメイドにそんなに思い入れがないというのもあるのですが。

ただこの件に関しては、ネット上でもかなり賛否が別れて、「イメージと違う」という意見もあれば、「素敵な配役!」という意見もありました。

そして、ちょっと誰だったか忘れましたけど、ディズニーのお偉いさんが、配役についてツイッターで言及したところ、そのツイートが世界で称賛されるということで落ち着きました。

要は、話題性ばっちりなんですよ。

他にも色々あります。

 

詰め込みすぎてちょっとやりすぎ?

例えば、今超勢いに乗ってるマーベル・シネマティック・ユニバース(以降MCU)のスパイダーマン

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Unsplashより

スパイダーマンの恋人役であるMJを演じるのはゼンデイヤ・コールマン。ゼンデイヤといえば、褐色肌とカーリーヘアのキュートなルックスが特徴ですよね。

 
 
 
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そしてMJといえば、赤毛とそばかすが目立つ白い肌が特徴的なメリー・ジェーン、通称MJ。2002年に公開されたサム・ライミ版スパイダーマンでも、赤毛に染めたキルスティン・ダンストが演じました。

実は、今のスパイダーマンでゼンデイヤが演じるMJは、ミシェル・ジョーンズという別人・・・しかし作中では「MJ」と呼ばれており、メリー・ジェーンを踏襲しているのは明らかです。

しかし私が気になったのはそこではないんですね。MJを含む主人公ピーター・パーカーのクラスメイトたち。特に二作目の「スパイダーマン ファー・フロム・ホーム」は修学旅行に行く設定なので、頻繁にクラスメイトとのシーンが登場します。

全員しっかり見ているわけではありませんが、不自然なほどに色々な国の文化が入り混じっているわけです。

黒人はもちろん、アジア系、インド系、ヒジャブのようなもの巻いてる者と、それぞれあくまで外見で判断できる限りですが「アメリカの高校の1クラス(しかも人数少なめ)にここまで異文化集まる!?」と不自然極まりないのです。なんなら白人のほうが少ない気がする。

多分そのシーンをいきなり見た人は「ん?これなんかの異文化交流会?」と勘違いしてしまうレベル。

なんだかこれを見て僕は「世界中の人に媚び売ってない?」と思ってしまうわけです。

マーベルといえば、ほぼ黒人俳優でキャストが固められたブラックパンサーが少し前に話題になり、アメコミヒーロー映画としては異例の高評価を得ました。

ただ、これに関しては全くもって違和感を感じません。なぜなら、アフリカの黒人が中心の地域が舞台だからです。原作でもそうですしね。

極論ですがこの舞台が仮に日本だったら、え?なんで黒人ばっかり?なんで日本人いないの?と思いますよね。

つまりここで言いたいのは、今は、本来なら男性であろう役に女性を使い、本来なら白人であろう役にマイノリティを使うと世間で称賛を得られる風潮がありますが、その目的が先行しすぎて、映画の世界観に違和感が出てしまっては本末転倒だということです。

 

アジアもかなり意識してる?

マーベル映画でいうと、もう一つ。先日、アメリカのコミックの祭典サンディエゴ・コミコンにて、通例のMCUの新作ラインナップが発表されました。新作のキャストにアンジェリーナ・ジョリーなども発表されて話題となっています。

そこでラインナップの一つとして正式発表されたのが、兼ねてから噂されていたマーベルヒーロー「シャン・チー」の単独映画。

名前からもわかる通り中国系の主人公の物語。ブルース・リーが全盛のときに生まれたキャラクターで、マーベルヒーローの中でも比較的新しい部類です。風貌やスタイルも完全にブルース・リーを意識しています。

 
 
 
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シャン・チーとシャン・チー役に抜擢されたシム・リウ

 

ただ正直なところ、単独映画としてはいささかパンチが足りなくないか??と私は感じずにはいられませんでした。

シャン・チーは武術には長けていますが、特殊な能力を持っていません(映画ではどうなるかわかりませんが)。これまでのアイアンマン、スパイダーマン、キャプテン・アメリカなどに比べると少々地味です。

こういってはなんですが、まだ映画化されておらず、シャン・チーより遥かに人気なキャラクターは、マーベルには数え切れないほどいます。

映画化されてるマーベルヒーローを思い浮かべてほしいのですが、日本人でも映画化される前からなんとなく知ってたというキャラクターが多くないですか?

一方で、あまり馴染みのない、アイアン・フィスト、ルーク・ケイジ、デアデビルなどは、ドラマ化されていたりします。どう考えてもシャン・チーもドラマ枠だろ!と思ったのは私だけではないはずです。

今回の発表では、ブラックウィドウや、ホークアイなどの同じく特殊な力を持たないキャラクターの単独作品(ホークアイは連続ドラマ)もありましたが、両者ともこれまで映画アベンジャーズシリーズで活躍してきて人気を集めた末の単独作品です。

コミックでもそこまで人気が高いわけでもなく、MCUでも初登場のシャン・チーがいきなり単独映画とは明らかにアジア層を取り込む目的が先行しているような気がします。ブラックパンサー成功の例もありますし・・・。

 

逆に白人だったら?

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Unsplashより

最も問題なのが、例えば、

これからアリエルを演じるハリー・ベイリーがもし白人だったとしても起用してたのか?
シャン・チーが白人のキャラクターだったら映画化してたのか?

ということ。

そうじゃなかったとしたらこれは、逆に人種を利用した少々悪どいマーケティング手法なのではないかと思ってしまいますよね。

もちろん、そんな狙いは無く、純粋にそうなった可能性だって大いにあります。しかし最近のハリウッドの動向を見ているとどうしてもそのように感じてしまう人も多いのではないでしょうか。

男性だから、白人だから、という固定観念は払拭すべきだと思いますが、それが逆行して結局は人種や性別に固執してしまっては、意味がありません。

ハリウッド映画界はこれまで白人や男性が中心に動いていた名残があります。男性は男性らしい役、女性は女性らしい役。主人公は白人という偏った考えです。

つまり今までが間違っていたのであり、女性を積極的に使うのも、世界中の人種を積極的に使うのも当然のことなのです。それをあたかも偉業を成したかのように称賛するのはどうなのでしょうか。

 

まあ、しかしこれも一時的なムーブメントだと思います。

やはりアメリカに根強く残る人種差別や、女性蔑視がこういった動きに拍車を掛けているんでしょう。

SNSが普及したこともあり、今世界では、人種や性別、LGBTQなどに対する率直な意見が個人でも発信しやすくなり、映画業界に関わらずそういった声を無視できなくなっています。

原作が黒人のキャラクターを白人が演じようものなら、世間から袋叩きに合いますからね…逆は称賛されるけど。

世界中の人種や性別に関係なく、当たり前のように映画が作れる日が早く来ると良いですね。